「診療を頑張っているのに一向に給料が上がらない」
「自分は周りに比べて年収が低いがこのままでいいのか?」
「将来的に独立して稼げるようになって年収を上げたい」
そんな思いをお持ちの先生も多いと思います。
本記事では、
■勤務先で働く柔道整復師の平均年収・初任給
■地域・経験・役職がどう影響するか
■独立・開業して“年収を上げる”ためのポイント
最新データを交えてまとめて解説します。
「柔道整復師」の給料・年収
勤務先(整骨院・接骨院)で働く柔道整復師の年収
まず勤務先(整骨院・接骨院)で働く柔道整復師の年収の目安と平均を確認しておきます。
■全国的な平均年収は、約459.3万円 と言われています。
■別の調査では「約460万円」「約473.2万円」と、だいたい 450〜480万円前後 が目安となっています。
月収にすると40万円ほどです。
しかしこれは、経験や年数、勤務地など考慮されていない平均値です。
40万円の給料だと院長やその上のマネージャーなどの役職があることが多いです。
※上記は、平均値であり中央値ではないです。
実際には300万円台(月収30万以上)~500万円台(月収40万以上)と幅があるというのが事実だと思います。
初任給・20代前半の年収目安
キャリア初期(新卒~20代前半)
新卒の柔道整復師の月給は「22万円~」スタートするケースが多いというデータがあります。
しかし最近では、最低賃金の値上げの影響により「25万円~」スタートという企業もかなり増えてきている印象です。
初任給を上げないと新卒を取れない為、上げざるを得ないという背景もあると思います。
傾向としては、大手整骨院グループが給料の高い水準で多くの新卒を獲得しています。
■年収換算では 約270万円~320万円程度という数字が出ています。
キャリアを積む前段階では「300万円前後」が目安と言えます。
経験・役職・地域による年収
年数・地域・役職が年収に与える影響は大きい
経験年数別に見ると
■1〜4年:約327万円
■5~10年:約415万円
■10年以上:約508万円
1〜4年
臨床に慣れてきてある程度のことができる頃だと思います。
能力のある先生で特にグループ院のマニュアルの固まった会社で
決まったことをするだけなら副院長や院長になれる先生もいると思います。
→実際に自身の勤めていたグループ院でも2年目に22歳で院長をしている先生もいました。
5~10年
いわゆる中堅クラスです。
院長になる先生も多くおられると思います。
実際に自分も院長になったのは、5年目の途中でした。
自身の臨床だけでなく院長やマネージャーを管理業務を任されることも多くなります。
経験を積んでいくと自分でやりたいと思うようになり開業する先生も出てきます。
年齢的に20代後半で挑戦する先生は多いと思います。
10年以上
10年以上
ここまでくるとベテランになり同じ会社に勤めているならマネージャーやもっと上の管理職と現場を兼任しているか現場を離れて本部に勤めている可能性が高いです。
経験を生かしてご自身で開業されている先生も多いと思います。
開業してご自身で数店舗経営されていて安定している方は、これ以上の給料であると言えます。
地域による差
地域による差では、神奈川県では
「平均年収 400万円~431万円」などというデータもあります。
東京、神奈川、愛知、大阪、福岡などの人の集まる首都圏がやはり給料は高くなる傾向はあります。
全国展開している整骨院は、どこの院でも全国一律の給料であったり、勤め先の地域により変わるところもあります。
「整骨院経営・独立開業」
勤務先で安定収入を得ることも大切ですが、“年収を大きく上げる”ためには、独立・開業という選択肢もあります。
自身の考えですが開業で成功するには、勤めている感覚とは180度変わると思っても良いくらい違うと思います。
自分一人で小規模で生活するならできなくもないと思いますが、従業員を入れて院を大きくするには、よほどの能力がないと生き残れないと思います。
そのくらい、現在は厳しいと思います。
独立開業時の年収目安
開業・経営者としての年収は「約400~600万円」が全国平均的な目安というデータがあります。
これは一人治療院の先生の目安になります。
全国の治療院の8割は、1院~3院の規模で一人で治療をされている個人の先生です。
自身の時間しか予約を受けらえれないので限界があります。
しかし店舗展開でうまくいけば、年収「1,000万円以上」も可能であると言えます。
※勤めで柔道整復師が1000万円は、かなり難しいと思います。
独立しての1000万円よりも難しいかもしれません。
一方で開業してもうまく集客できないと
「年収200万円以下」
「300〜400万円」
止まりというケース多く考えられます。
この規模で悩んでいる先生も多いと思います。開業したことを後悔していて勤めに戻るケースも多く聞きます。
独立を考えるタイミング
例えば、以下のような状況にある先生は独立を視野に入れてもよいかもしれません。
■勤務で中堅(5〜10年)になって院の数字管理が出来る
■自分の治療スタイル・コンセプト・ビジョンが固まり、「自分の院を持ちたい」という思いが強く覚悟がある。
■立地・地域・資金面(開業資金・運転資金)が勉強できた。
■集客のノウハウがついている。
ただし、開業にはかなりのリスクも伴います。
集客・資金繰り・競合調査を入念にしておきましょう。
週末起業で手堅く始めることも視野に入れると良いでしょう。
院の運営だけでなく経営をしていかなければいけないことを理解しましょう。
年収アップを狙うには?
正直な話転職しても大きく給料が上がる業種ではないと思っています。
違う会社に勤めれば手技や自費メニューなど覚えなおす必要があるからです。
しかし、希望がない訳ではありません。
現在は、店舗数を増やしたいと思っている会社が多いので中途の即戦力を募集しているところもあります。
うまく即戦力として入り込めれば年収を上げるチャンスはあると思います。

実例として自分は、週休一日で勤務していました。
転職で週休2日になり給料は前職と変わりませんがボーナスやインセンティブの分年収ベースでは上がりました。
また、キャリアアップ制度をしっかりと準備しているところも多く転職時は変わらずとも数年後の伸びしろは期待できると思います。
常に転職サイトに登録して準備と情報収集はおすすめします。
まとめ
改めて、要点を整理します。
■勤務柔道整復師の全国平均年収は 約450〜480万円前後。
ただし、経験・地域・役職により幅があります。
■初任給・20代前半では「月給22万円前後」「年収270~300万円台」がスタートの目安。
■経験を重ね、役職・大手勤務という条件が揃うことで、年収400万円台〜500万円台も十分に狙うことができる。
■独立・開業によって年収を上げることも可能です。平均400〜600万円、成長院では年収1,000万円超というケースもあります。

環境や条件によっては、できないこともないと思います。
整骨院や治療院のデータですが病院(整形外科)、デイサービスなどでは好待遇の場所も考えられます。



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